- 中深煎り
グアテマラ クプラ
Guatemala Cupula
高標高の冷涼な環境と、盆地による湿潤な微気候が、アンティグアらしい特徴的な厚みのあるボディを感じさせます。
| 生産地 | グアテマラ |
|---|---|
| 農園 | クプラ |
| 地域 | アンティグア |
| 標高 | 1,650-2,100 m |
| 品種 | ブルボン |
| プロセス | ウォッシュドプロセス |
ABOUT
19世紀後半、「グアテマラコーヒーの基準」を設計し、のちに「グアテマラコーヒーの父」と呼ばれるようになったフィラデルフィア農園の創業者マヌエルさん。4代目となる現オーナーのロベルトさんは、この歴史あるフィラデルフィア農園において、量から質の生産へと舵を切りました。クプラ(=ドーム[の頂上]を意味)は、フィラデルフィア農園の一角で、ひときわ標高の高くなっている特別な区画を指します。冷涼な環境と湿潤な微気候が、アンティグア特有の厚みのあるボディを感じさせます。VARIETALS
ブルボンブルボンが評価される最大の理由はその風味です。特に際立つのはしっかりとした甘さで、これは果実中のスクロース(ショ糖)含量が比較的高いことに由来します。焙煎時にスクロースがメイラード反応やカラメル化を経ることで、ブラウンシュガー、キャラメル、チョコレートといった「シュガーブラウニング」の風味が前面に現れます。酸味は華やかに尖るタイプではなく、チェリーや赤リンゴ、オレンジピールを思わせる軽やかな果実感として表れることが多いのが特徴です。これはマリック酸やクエン酸といった有機酸が適度に保持される一方で、クロロゲン酸(CGA)の量が低めであるため、雑味や渋みを伴わず、クリーンに伝わるためです。
結果として、ブルボンは「甘さを基調にしたやさしい酸」と「透明感ある後味」をあわせ持つクラシックなスタイルを体現する品種といえます。
PROCESS
ウォッシュドチェリーの糖度(Brix値)を基準に、最も熟度の高いタイミングでハンドピックされます。水槽に投入し、密度の低い未熟豆や欠点豆を浮かせ、沈んだ重い豆のみを次の工程へ進めます。収穫から8〜12時間以内という短時間でパルピングが行われます。その後、ドライの状態のままタンク内で24〜36時間発酵させます。この緩やかな分解プロセスが、アンティグアらしいクリーンな酸味と複雑な風味の形成を助けます。
発酵後、綺麗な水でミュシレージを洗い流し、洗浄チャンネル(水路)での攪拌によってさらに密度選別を行い、重い豆を最上級として分類します。
ROASTER'S COMMENT
中深煎りラインナップに、私はアンティグア・ブルボンを加えたいと考えていました。 選定の基準にしたのは、歴史ある大規模農園が維持し続ける単一品種の大きなロットという安定した土台です。そのいくつかの候補の中からコストパフォーマンスの高いロットを選びました。カップには、アンティグアらしい伝統的な味わいがあります。 チョコレートやナッツを思わせる重厚な質感と、そこに重なる明るい酸味。 この古典的な味わいは、フエゴ火山を眺めながら飲んだコーヒーを思い出させます。あの時はケメックスで淹れてもらいました。(バイヤー/ 佐藤)