- 浅煎り
ペルー COE#2 カンポ・ヴェルデ
PERU COE#2 CAMPO VERDE
Cup of Excellence 2024にて2位を獲得したこのコーヒーは、エレガントでフローラルなアロマが特徴のゲイシャ、そしてバランスに優れたクラシックな甘みを持つブルボンの2品種のミックスにより構成されています。ジャスミン、ベルガモットを思わせる華やかなアロマ、ライチやグレープを思わせるジューシーな酸味、ハチミツのような甘さの余韻をお楽しみください。
<おすすめレシピ>
コーヒー粉:14g (中粗挽き:#8.5 [Ditting] #15[EK43])
お湯:210g(94℃)
ドリッパー:KALITA WAVE DRIPPER(推奨)
0'00:25gのお湯を注ぐ
0'45:90gまでお湯を注ぐ
1'25:130gまでお湯を注ぐ
1'40:170gまでお湯を注ぐ
2'00:210gまでお湯を注ぐ
お湯が落ちきったら抽出完了です。
<おすすめレシピ>
コーヒー粉:14g (中粗挽き:#8.5 [Ditting] #15[EK43])
お湯:210g(94℃)
ドリッパー:KALITA WAVE DRIPPER(推奨)
0'00:25gのお湯を注ぐ
0'45:90gまでお湯を注ぐ
1'25:130gまでお湯を注ぐ
1'40:170gまでお湯を注ぐ
2'00:210gまでお湯を注ぐ
お湯が落ちきったら抽出完了です。
生産地 | エクアドル |
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農園 | カンポ・ヴェルデ |
地域 | クスコ |
標高 | 2,405 m |
品種 | ゲイシャ, ブルボン |
プロセス | ウォッシュド |
ABOUT
カンポ・ヴェルデ農園は、ペルー南部クスコ州のインカワシ地区、標高2,405mの冷涼な山間地に位置しています。この地域は、強い直射日光と冷たい山風が交差する高原帯であり、農業には不向きと長らく考えられてきた場所でした。しかし、ウィルフレド・アリアス・カンディア氏はこの静かな草原に眠る“可能性”を信じ、誰よりも早くコーヒー栽培を開始しました。未整備の土地に自ら水路を引き、苗木を植え、発酵槽や乾燥設備まで自作しながら農園を育て上げていった彼の取り組みは、やがて近隣の農家に勇気を与え、この地全体にコーヒー農業という選択肢をもたらす先駆けとなりました。現在では、カンポ・ヴェルデは南ペルーにおけるスペシャルティコーヒーの象徴として広く知られ、Cup of Excellenceでも第2位を獲得するなど、その品質は世界的に高く評価されています。この農園の特徴的な気候条件として、年平均気温はおよそ7.8℃と冷涼で、昼夜の寒暖差は15℃以上にも達します。さらに、標高によってもたらされる強い紫外線と火山性土壌が、コーヒーチェリーのゆっくりとした成熟を助け、味わいに凝縮感と明瞭な酸をもたらします。インカワシ地域全体が近年注目されている中でも、カンポ・ヴェルデは「不可能を信じた農園」として、土地と対話しながら新たな価値を切り拓いてきた存在です。
PROCESS
ウォッシュドカンポ・ヴェルデ農園では、ウォッシュドプロセスが主に採用されており、その目的は「品種の素性と土地の個性をそのまま表現すること」にあります。収穫されたチェリーはすぐにパルピングされ、果肉を取り除いた後、ミューシレージ付きのパーチメントの状態で発酵槽に移されます。発酵は15〜24時間かけて自然に進み、この過程では主に酵母や乳酸菌が関与します。これらの微生物はミューシレージの糖分を分解し、有機酸を生成することで豆の内側に風味を浸透させていきます。
発酵が完了した後は清水で徹底的に洗浄され、発酵副産物や残留ミューシレージを完全に除去します。洗浄後の豆は、標高の高さを活かし、アフリカンベッド上で15〜20日かけてゆっくりと乾燥させられます。このスロードライイングにより、糖分や香気成分が安定し、結果として滑らかでクリーンな口当たりと、長い余韻が実現されます。特にゲイシャの繊細なフレーバーやブルボンの甘さは、このプロセスによって最大限に引き出され、テロワールと品種の相乗効果を際立たせています。
VARIETALS
ゲイシャ, ブルボンカンポ・ヴェルデ農園で栽培されているのは、主にゲイシャとブルボンという2つの品種です。どちらもアラビカ種に分類されますが、それぞれ異なる系統的背景と香味特性を持ち、この土地の環境に見事に調和しています。
ゲイシャはエチオピアのゲシャ村で発見された品種で、いわゆるTypica系統とは異なる、独立した遺伝的ルーツを持ちます。高標高での栽培に適しており、日較差の大きな環境でこそその潜在力を最大限に発揮します。この品種の最大の特徴は、モノテルペンと呼ばれる芳香成分が豊富である点です。リナロールやゲラニオールといった成分が、ジャスミンやスミレのような花の香りを生み出し、コーヒーに華やかで立体的な印象を与えます。さらに、ゲイシャはクエン酸やリンゴ酸などの有機酸も多く含み、口に含んだ瞬間に広がるジューシーでフレッシュな酸味が、そのエレガンスを際立たせます。クロロゲン酸の含量が低めであるため、苦味は非常に穏やかで、余韻には滑らかな甘さが残ります。
一方のブルボンは、Typica系の自然突然変異としてレユニオン島で発見された古典的な品種です。香味の骨格はナッツやキャラメルといった落ち着きのある印象で、ピラジンやバニリン、軽度の花香成分が織り交ぜられています。スクロースの含量が高いため、焙煎によって生まれる甘みが豊かで、ドライフルーツのような風味も感じられます。また、リンゴ酸とクエン酸のバランスもよく、酸味が丸く優しく感じられるのが特徴です。カンポ・ヴェルデの環境下では、これら2種のコントラストが際立ち、香味の幅と深さを両立するラインナップを形成しています。