- 浅煎り
ケニア ムクユニ
KENYA MUKUYUNI
生産地 | ケニア |
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農協 | ムクユニ協同組合 |
地域 | マチャコス |
標高 | 1,700-2,000 m |
品種 | SL28 |
プロセス | ウォッシュド |
ABOUT
ムクユニ協同組合は、男女平等と持続可能性を重視する生産者組織です。25年前に大規模工場から独立した農民たちによって設立され、現在は932名の組合員を擁しています。フェアトレード認証を取得し、有機農法による高品質なコーヒー生産に取り組んでいます。ムクユニはケニアのEastern地方、Machakos地区に位置し、その名は地域を流れる川に由来しています。標高1700-2000メートルの高地で、一農家あたり平均0.25ヘクタールの小規模な農園を営んでいます。この地域はコーヒー栽培に適した環境を持ち、複雑なフレーバーが特徴とされています。農家たちはコーヒーだけでなく、花卉、イチジク、蜂蜜、畜産など多様な農産物を生産することで、持続可能な農業経営を実現しています。
PROCESS
ウォッシュドムクユニ協同組合では、品質管理に細心の注意を払った精製処理を行っています。農家が収穫したチェリーは、その日のうちに工場へ運ばれ、チェリー係によって丁寧な選別と計量が行われます。チェリーは収穫日に即座にパルプ化(果肉除去)処理を実施。その後、乾燥台に移されて14日間かけてゆっくりと乾燥させます。この時間をかけた丁寧な乾燥工程により、豆の品質と風味を最大限に引き出しています。
乾燥後は品質を保持するため、工場での加工を待つまでの間、適切な環境下で保管されます。最終的に、AAグレードのコーヒーとして30kgの真空パックで出荷されます。
VARIETALS
このロットは、SL28のみで構成された珍しいロットです。SL28は1930年代にスコット農業研究所で選抜・開発された品種です。この品種は、タンザニアの耐乾性品種から選抜され、ブルボン種に近い遺伝的特徴を持っています。樹高が高く、大粒の豆を実らせ、栽培適正標高は赤道付近で1,200 m以上とされています。病害には比較的弱いものの、卓越した品質特性を持ち、放置されても数十年にわたって生産性を維持できる強靭さを備えています。実際に、ケニアには60-80年を経た今でも生産性を保つSL28の木々が存在します。栽培管理面では低い栄養要求度で管理が容易である一方、さび病や線虫、コーヒーチェリー炭疽病には弱いという特徴があります。しかし、その優れた品質ポテンシャルと高地での適応性の高さから、現在でもケニアの高品質コーヒー生産の中心的な品種として位置づけられています。
明るく生き生きしたオレンジやトロピカルフルーツを思わせる酸味が印象的な品種です。