- 浅煎り
ルワンダ ガタレ
Rwanda Gatare
生産地 | ルワンダ |
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農園 | ガタレウォッシングステーション |
地域 | ニャマシェケ |
標高 | 1,963~1.974 m |
品種 | ブルボンマヤゲス139 |
プロセス | ウォッシュドプロセス |
ABOUT
ルワンダ西部州ニャマシェケ地区マクバ地域のコーヒー産業の中心的役割を果たしているのが、IMPEXCOR 社のガタレ・ウォッシングステーションです。創業者イノセント・ムウンバネザ氏によって2007年に設立され、現在は息子のエルネスト氏が事業を継承しています。IMPEXCOR は国内に20か所以上のステーションを持ち、ガタレには25名以上の常勤スタッフが配置されています。設備は McKinnon 製3t/時のパルパーや密度別グレーディング、浮選・手選体制、天日と機械を併用した乾燥施設など、スペシャルティ仕様の品質管理を前提に整備されています。
PROCESS
ウォッシュド収穫後、完熟チェリーをハンドピックと水選別で選り分け、パルピングマシンで果肉を除去します。その後、コンクリートタンクで約12〜24時間発酵させ、乳酸菌や微生物が生成するペクチナーゼによってミューシレージを分解。発酵終了後は水路で入念に洗浄し、比重選別で欠点豆を取り除きます。乾燥はアフリカンベッドを用い、日中は攪拌しながら9〜14日かけて水分値11%前後まで落とし、夜間や強い日差し時はシートで覆い風味劣化を防ぎます。こうした管理により、過剰発酵由来の酢酸やフェノールが抑えられ、クリーンで透明感のある液質が生まれます。
VARIETALS
Bourbon Mayaguez 139(BM139)は、ルワンダやブルンジなど東アフリカの高地で広く栽培されているブルボン系改良品種です。20世紀初頭、プエルトリコ・マヤグエスにあるUSDA農業研究所のコレクションで選抜されたブルボン系統が、1930年代にコンゴ(旧ザイール)のムルング農業研究所へ導入されました。そこで地域環境に適した選抜が進み、1950年代にはルワンダへ持ち込まれます。
ルワンダ国内の試験農園では複数の母樹から育種・選抜が行われ、その中で特に品質・収量・耐病性のバランスが優れた系統として「71号」と「139号」が確立されました。
BM139はその一つであり、ブルボン由来の風味特性を保ちつつ、高地環境での適応力と農家にとっての安定性を兼ね備えています。
こうした歴史的背景と物理・化学的特性が組み合わさることで、BM139はブルボンらしい甘さと果実感をしっかりと備えながら、ルワンダの高地環境に適応し、病害にも比較的強いという実用的な特性を持つ品種となっています。
そのため、スペシャルティコーヒー市場での評価も高く、現在ではルワンダやブルンジの多くのウォッシングステーションで主要品種として位置づけられています。